Entry

背景

Project Story 02

放置された空き家の未来を提案する

増えている空き家をどうしていくか考え、決められた方針などをまとめている計画書の改定業務を担当させてもらったことが印象に残っているプロジェクトです。

計画書には、現状の把握から課題の解決まで幅広く記載されています。全国的に空き家が増えているといわれる中で、実際その自治体にはどれほどあるのか。様々なデータを基に現状を把握した上で、どのように解決していくかという方針も記されています。計画には自治体の自然や文化的な特性も反映させていくので、様々なデータや調査が必要でした。

画像

4年目 修士 キャリア採用

壊さずに空き家を
活用するために

空き家は極端にいうと、壊すか、残して使うかの2択になります。
今回の自治体は残して使っていきたいという意向でしたので、利活用できる空き家がどれほどあるのかという調査をしました。
どのような状態かという視点で現地を見て回りましたが、空き家に立ち入りはできないので、外観などから判断、分類をしました。

実際に利活用できそうな空き家は存在するのですが、年数が経つとどんどん劣化していきます。
そこで1つの指標として、水道の閉栓データというものを調べることもありました。
水道局さんに、その空き家は何年前に閉栓してるかというデータを提供していただくのです。
閉栓されて時間が経っていない物件は内部もキレイなことが多かったです。
外観だけではわからないようなことはそのようにして調べましたね。

画像

調査から提案へ

そこからは調査だけではなく住民へのヒアリングなどで伺った意見も含めて、いくつかご提案をしました。
街中ですと人が集まることができる場所が少ないとのことでしたので、そのような場のために空き家やその跡地を活用するのはどうかと、サロンや集会所のようなものをご提案しました。
また、郊外に関してはU・Iターン者向けのお宅としての展開をご提案させていただきました。

空き家の利活用という点からもアプローチできないかということは考えていました。しかしながら、老朽化で壊すしかないというような空き家も多くあります。そういったものも壊した後の更地に太陽光パネルを設置するのも一つの手だと考えています。所有者さんにとっては、空き家の解体費用がかかるので気軽にできるものでは無いとは思います。しかし、建築物を建てることで更地より税金を安く抑えられるという特例や太陽光エネルギーの販売で、解体費用もまかなうことができるのでは、とも考えています。 自治体だけではなかなか連携も取れずに困ることも多いですが、だからこそ私たちが間に入って見えてくるものもあるのではと思っています。 今後も調査や提案の経験を元に地域の人たちに何ができるかを考えて行動していきたいと思っています。